留学生やその家族の中には、来日後に出産したり子育てをしたりする方もいるのではないかと思います。ここでは、必要な手続きや横浜市の制度について簡単にご紹介します。 残念なことですが、このところ日本では産科や保育施設が不足し、出産や子育ての環境が整っているとはいえない状況が続いています。また、留学生にとって初めて耳にする用語も多いでしょうから、役所や医療機関等での日本語のやりとりに戸惑うことがあるかもしれません。こうしたことを念頭に置いて十分な下調べをし、周囲の理解、協力を得ていく必要があるでしょう。

1)妊娠がわかったら

妊娠がわかったら、なるべく早く病院に行きましょう。近年産院が不足しているため、まずは出産できる病院を探し、予約をすることが大切です。同時に、居住地の市区町村の役所へ行きましょう。妊娠の届け出をすると「母子健康手帳」が発行されます。横浜市の場合、日本語のほかに6言語による手帳がありとても便利です。また、役所では、産前産後の手続きやサポートについての重要な案内をしてくれますので、早めに訪ねてください。 日本での出産には平均40~50万円かかると言われています。妊娠・出産は基本的に健康保険(国民健康保険等)がきかないため、妊婦健診や出産にかかる費用は自己負担となりますが、市区町村によってはそれら費用への助成があります。また、健康保険(国民健康保険等)に加入している場合、出産育児一時金の支給があります。

【参考リンク】
多言語生活情報「赤ちゃんとこども」(14言語)

しるべ Information Site for Living – Pregnancy and Child Rearing(YOKE、5言語)

2)子どもを預けたいとき

出産後、子どもを預けたい場合、一般的には保育園を探すことになるでしょう。しかし、近年、都市部において待機児童が問題となっており、とくに乳児(0-2歳)を認可保育園に預けるのは難しい状況です。仕事を持つ母親の中には預け先が確保できず、復職を延期する人もいます。4月の一斉入所の際が最も入りやすく(申請は前年の11月ごろ)、それを逃すと空きが出るのを待つことになります。 横浜市の場合、預け先として認可保育所・横浜保育室・認可外保育所などがありますが、親が学生の場合は優先順位が低いために希望の施設に入れるかわかりません。また、住んでいる地域によっては、保育施設の数が少なく空きがほとんどないことも考えられます。まずは、役所に出向き、近隣の保育施設一覧表をもらい、空き具合や申請方法について相談してみることをおすすめします。なお、保育料は認可保育所の場合収入等により決まり、最大で約8万円(月額、3歳未満児)ですが、認可外保育所の多くは一般的に高額です。

【参考リンク】
横浜市:保育所等を利用したいときの手続きについて(日本語)

大学内では、妊娠中もしくは大学に子どもを同伴した場合、サポートルームの利用ができますのでご活用ください。
ダイバーシティ戦略推進本部 男女共同参画部門 サポートルーム