※体験談の内容や派遣先大学は留学当時のものになります。
最新の情報については、各協定校のウェブサイトや交換留学募集要項等をご確認ください。

インド留学で学んだ主体性と助け合いの大切さ

インド工科大学マドラス校(インド)Indian Institute of Technology Madras

I.Kさん(渡航時 理工学部2年)2025年7月~2026年5月

 このインドでの留学を経て、主体性をもって活動する心持ちを学びました。インドでは非常に多くの言語が話されているうえ、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教など多様な宗教が共存しており、時には非常に混沌とした状況に見えるときがあります。そのような環境の中では、自分の主張をしっかり伝えること、また予想外の事態についてはそれを受け入れて、その中でいかに進んでいくかが大事であるということを学びました。
 そういった考え方はインドにある「Jugaad(ジュガード)」という言葉と結びついており、ありあわせの物の中で工夫して何とか動くものを作ろうという、ハングリー精神に似た動的な考え方を身につけることができました。非常に豊かで均質的、さらに予測可能な法規制やルールがしっかりと整備されている日本において、このような動的な考え方を学ぶことは比較的難しいであろうため、非常に良い経験になったと考えています。
 またインドの大学では、シラバスが日本のように公開されていなかったり、提出物の締め切りが突然変更されたりと、合理的であるものの予測しづらいシステムになっていることも多々ありました。そういった環境の中では、教授やクラスメイトと密にコミュニケーションをとって、情報を自分から積極的に仕入れるといった自発性の重要さ、そしてコミュニティ内での助け合いが非常に不可欠であること、またこれがインド人の強固な海外コミュニティの成立に寄与しているのだということを学びました。
 学習面においては、IITの学問に求める水準の高さに衝撃を受けました。IITでは週に4コマ同じ授業があり、ほぼ毎日同じ授業を受けている感覚です。その中で、支配方程式からすべて導出しようという数学的かつ理論的に深い内容であり、ごまかしがあまり利かない上に、進度が比較的速いカリキュラムでした。そのため航空学科に関しては、最近の授業編成の変更により、日本では三年時または四年時で学ぶ科目が、一部二年生の科目に入っていたりすることがあります。物事を系統立てて支配方程式から記述するという、当たり前のことをしっかりやる訓練ができたのは良かったと思います。
 しておけばよかったこととしては、言語の勉強はもっとやっておいて損がないと感じました。ヨーロッパからの留学生やインドの現地の学生は、どちらも高いレベルで英語を話せる上に、第三言語まで話せる人が多く、自分の力不足を感じたからです。ただ、言語の勉強はどこまでやっても準備が完了することはないので、思い切って新たな場所で失敗しながら学んでいく方法でもよいのではないかとも思いました。
 将来各分野で活躍するであろう優秀なインド人学生や欧州のトップ校の学生とネットワークを作れる上に、世界の最高峰の学問の場で学び、自分の実力を図れるという点では理想的で、非常に価値がある留学先です。
 一方で、IITMの事務手続きの動きの緩慢さ、手続きの不透明さ、気候の厳しさ、いわゆる公開型シラバスがないため実際に授業を履修しないとどんな科目であるのか詳細が分からない点、そして理系科目の提供が多いため単位交換のハードルが非常に高い点など、かなり人を選ぶ大学であるとも感じました。また、渡航前に受けるべきワクチンの接種数が比較的多くなるので、かなり前もって調べていくことをお勧めします。

年齢、性別、国籍を超えたかけがえのない出会い

クライストチャーチ工科大学(ニュージーランド)Ara Institute of Canterbury

O.Aさん(渡航時 理工学部4年)

 まず私は今まで実家暮らしだったため、一人で生活する能力がついた。自炊は完全に初めてだったが意外と何とかなった。
 次に英語への抵抗感の薄れだ。ニュージーランドには移民が多く、英語が第二か国語という生徒も一定数いた。そのため、自分がはじめ英語がうまく出てこないことをくみ取ってくれる友人や先生が多くいた。これが、この状態でもしゃべっても良いんだ!という自信につながり、たくさん自分から話しかけられるようになった。
また、留学中にできた本当に仲の良くなった友人とは今でも連絡を取り合い、向こうが日本に来た際には会いに行くなど深い交流が続いている。こうした年齢、性別、国籍の垣根を超えた友人ができたことは一生の財産だと感じている。
 しておけばよかったことは当たり前ではあるが英語の勉強だ。特に単語と、ライティングが顕著だった。交換留学では自分の専門分野の授業を受けることになるので、単語はいくら覚えていても損はないと思った。また授業中にわからない単語があるとそっちに意識が持っていかれていて、その間に先生の説明が先に進んでいってしまうことがあったので、予習をするのも大切だと感じた。
 また、院進や留年をせずに卒業したいと考えている方は研究室配属前にあらかじめ見学に行き、教授に研究室配属後に留学をすることを伝え、留学をすることで研究することが難しくなるテーマがあるかどうかを聞いておくのも大事だと思う。それぞれの教授が次年度、さらにはその先まで学生にやってほしいテーマが決定していることもある。中には実験系の研究室もあるので、その場合は留年してでもその研究室に入りたいのか、別のテーマを選べば留年せずに卒業できるのかなど、研究室選びのポイントになると思う。

履修計画にゆとりを、人とのつながりを力に

ジョージア大学(米国)University of Georgia

S.Kさん(渡航時 都市科学部3年)

 留学して得られたものとして(1)学業面と(2)生活面の2つに分けて説明する。
(1)学業面
 学業面は履修した科目数は少なかったので自分の中でマネジメントしながら進めることが出来たが、日本の履修と同じ要領で準備を進めるのはかなり難しいのではないかと感じた。課題の量がかなり多いのに加えて、語学力という壁もどうしてもあるので、余裕をもって履修を組むことが留学時には必要だと考える。留学時は学業面の問題以外にも予想出来ないような問題が発生して、どうしてもキャパシティを超えてしまうこともある。そのようなときのためにあらかじめ余裕を持った時間割を組み、1つ1つの講義に割くことの出来る時間を増やすことを意識した方がうまく自分のやりたいことに時間を充てることが出来ると考える。

(2)生活面
 自分と向き合う時間が沢山有ったので、そこでスマホを使って時間をつぶすのではなくノートとペンを用意して、自分は何が目的でこの留学にきて、留学終了時はどのような姿になっていたいか、就活時に必要な事項をあらかじめ整理しておくことが出来た。またこのような情報を整理することを通して、目標を定めることの重要性や自分の目的を達成するには自分一人で目標に向かうよりも協力し合う関係が必要であると痛感した。そこから人脈の大切さにも気づかされた。また英語力はたしかに授業のようなフォーマルの英語も確かに必要であるが、日常会話から得るものも非常に多いので、一期一会を大切にすることは重要だなと感じた。

飛び込んだ先にあった新たな発見

サンノゼ州立大学(米国)San José State University ①

S.Sさん(渡航時 経営学部3年)2025年8月~2026年5月

・得られたこと(良かったこと)
 良かったことはアカデミック的な発見とそれ以外がそれぞれある。
 まずアカデミック目線として、私はシリコンバレーのアントレ教育やそこでアントレプレナーシップを学んでいる学生はどんな理由でこの専攻を選んだのかを知りたくて、サンノゼ州立大学を交換留学先として選択した。アントレ教育の部分はそれほど変わらない気がした。座学だけでなく、実際グループでビジネスプランを作ってみて、ビジコンに出すという課題があったからだ。ただ、日本でやるよりももっとステップが細かく、ほとんど一学期間かけてやるものなので、ただビジネスアイデアを考えるだけでなく、ニーズの有無を一次情報をとって調べたり、PLを作成したり、実現可能性みたいな部分や競合優位性みたいなところも詳しく調べた。一番個人的に違うなと思ったのが、起業に対するスタンスだと思う。私自身が割とmission-drivenで解決したい課題や作りたい世界観ベースでビジネスを考えることが多いのだが、現地にいた子達は割とプラグマティズム要素が大きかった。つまり、インパクトの大きさよりも、確実に稼げるとわかっているところに対して、競合に+αしたようなビジネスを考えていることが多かったのだ。スモールビジネスでキャッシュを貯めたのちに、その資金を使って大きいことをするみたいな2段構えが多いのかなと思った。別にどちらが悪いというわけではないが、自分自身は社会貢献軸が割と強いので、本当に解決したいことを、そういう現実主義な人たちが納得するレベルのビジネスモデルにする能力はまだないのだなあ、、と痛感した。こういった起業そのものに対する価値観が一番違ったような気がする。これは学校だけではなく、ビジコンの審査基準でも感じたことだった。
 アントレプレナーシップの授業は豊富なほうだったが、でも全ての履修をそれで埋めれたわけではないので、後半はデータサイエンスやMISの授業を多くとっていた。これはこの後大学院に行って実証研究する時にも役立つなと思ったのと、現状のビジネスから得られるデータをベースにして施策を考える能力も欲しいなと思ったからである。感じたことは、日本の大学に比べると圧倒的に手を動かす系のプロジェクトが多いことだ。upper divisionのクラスを全て取っていたこともあるだろうが、基本的には一人でやるプロジェクトとグループプロジェクトを何度も実施する。ここまでやれば、座学で学んだことを実際どうやって使うのかというところまで身につく内容だなと思った。
 日本人は英語が喋れる人というだけで、自信をなくすというか、自分よりもすごいと感じてしまうと言ったことがあると思う。私自身も実際行くまでこの偏見を持っていた。しかし、彼らも私たちと同じ学生で、日本にいるような学生と同じように、グループ課題でフリーライダーになりたがる人もいるし、お願いしたことをやらないこと、テスト勉強を全然してこない人や、授業を全然聞いていない人など普通にいるのだ。そういう人たちに対しては、きっと留学に行きたいと思っているような学生は逆に勉強を教えてと言ってもらえる側に回れると思う。この気づきは自分自身にとってとても大きく、学問を学ぼうと思った際に英語はあくまでコミュニケーションツールであり、それとは別でまた内容を理解して使えるようになるというフェーズがあるのだ。全てをAIに頼り切るのは良くないと思うが、それでも今はAIもあるので、英語がわからないところはそうやってキャッチアップし、授業内容を理解する、使えるようになるみたいなところを意識すれば普通にみんなと対等に議論できるし、貢献できる。
・反省点
 反省点はそんなにない、前半でしっかり現地のカルチャー的なところも体験したし、冬休みやthanksgivingみたいな休みにはちょっと遠出して旅行にも行った。唯一あるとすれば、現地のメンバーしかいないようなサークルに入ってもよかったなあということだ。JSAという日本に興味がある人やJapanese Americanがいるサークルには入ったが、そこでは海外から見た日本がどう思われているのか感じられる一方で、日本語話者ともたくさん出会えてしまうので、それ以外で他の学部の人と出会えるようなコミュニティに属するのもいいと思う。
・アドバイス
 英語が心配などと思わず、飛び込んでみてください。きっと思ってるより変わらないし、十分自分でもやっていけると思えると思います。留学をしたい人の中には、英語力を伸ばしたい人や海外の文化を知りたいという理由でその場所を選ぶ人もいると思います、もちろんそれも全然OK、どんな動機でも海外に長期間一人で行こうと思うこと自体がすごいです。ただせっかく現地の大学に行って学べるチャンスももらえて、しかもそれを日本の大学の授業料で受けられるのだから、思う存分授業の違い、学問の違いも感じてもらえるとそこでもまた新たな発見があると思います。

ダイバーシティの中で培われた主体性と自己表現力

サンノゼ州立大学(米国)San José State University ②

Y.Kさん(渡航時 経済学部3年)

 サンノゼ州立大学への交換留学を通じて最も大きく得られたものは、英語力そのもの以上に、異なる価値観や学習環境の中で自分から行動し、主張する力です。
 サンノゼ州立大学はシリコンバレーの中心に位置し、様々なバックグラウンドを持つ多様な学生が集まる大規模大学であり、ダイバーシティの中で学ぶ環境がありました。 その中で、金融論・ファイナンス・ リーダー論などの講義を履修し、英語で学ぶ経験を積むことができました。特に、授業内ではグループワークを通じて意見を求められることが多く、日本で学んできた知識を英語で説明する難しさと主張することの重要性を実感しました。
 留学して良かった点は、学業面だけでなく、行動範囲や人間関係が大きく広がったことです。サンノゼ州立大学は正規留学生や交換留学生を含め様々な地域出身の学生が集まっており、そのような環境の中で交友関係の構築に励んだことで、英語を学ぶ対象としてではなくコミュニケーションのツールとして捉えることができるようになりました。
 元々は2セメスター留学することを予定していたのですが、ビザの申請が少し遅れてしまいトランプ政権のビザ発給停止の発表と重なってしまったことで、渡航時期の変更を余儀なくされました。このような事態が発生することは稀だとは思いますが、ビザの申請(特に面接枠の確保)は早急に行うことをおすすめいたします。

前向きに、積極的に、実りある留学生活

カリフォルニア州立大学サクラメント校(米国)California State University, Sacramento

H.Yさん(渡航時 都市科学部2年)2025年8月~2026年5月

得たこと
・色々なバックグラウンドを持つ人々と出会って、勉強したり遊んだりして思い出をつくったこと。
・英語で工学を学んだこと。
・授業で習うようなフォーマルな英語ではなく、日常会話で使う英語。
・アメリカ連邦政府の政策(物議をかもしている)に対する市民の考え方・スタンス。
・海外の人から見た日本の文化や日本人の特徴を学んだ。
・地理的特徴による国土の使い方の差異を自分の目で見た。
留学して良かった点
・いろいろなバックグラウンドの人々と出会い、彼らとの文化の違いを肌で感じられた点。
・Slangなどの日常会話で使う英語を学べた点。
・留学という難しいことにチャレンジしたことで少し自信がついた。
留学準備の反省点
・手続きを先延ばしにしていたので期限ギリギリで書類提出をすることになり、慌てた点。また、それにより他の人に迷惑をかけた点。
留学生活中の反省点
・医療・保険システム、自分の保険について理解が不十分であったため、急病にかかった時に、すぐに適切な対処法を見いだせなかった点。
後輩へのアドバイス
・留学という体験を良いものにできるかは、事前の準備と自分の心構えに大きく影響されると思います。事前の準備で、書類を締め切りまでに提出すること、常に前向きに積極的に物事に取り組む姿勢が、留学を実りあるものにすると思います。苦しいことも楽しいこともありますが、留学に関心があり、行くことのできる環境にある人には、一歩踏み出して留学に行くことをお勧めします。自分の言葉が皆さんの留学に少しでも役立てばうれしいです。

客観的な自己分析から見えてきた将来のビジョン

シェフィールド大学(英国)University of Sheffield

I.Kさん(渡航時 経済学部4年)

〇留学してよかった点
・言語、環境、文化、気候など、自身の当たり前が通じない環境で生活する経験を得られたこと
言語のみならず、生活環境やそこにいる人々も日本とは大きく変わります。友人と関わる際も挨拶の仕方、距離感などを掴むのにはじめは戸惑ったが、これまで知らなかったコミュニケーションに触れることができた。
・集団活動を通して、多様なバックグラウンドを持つメンバーとの協働経験を積むことができたこと
野球部での活動を通して、イギリス現地の学生や留学生と勝利という共通目標に向かって協働した。練習を作成したり、個人指導をするコーチとしてチームに関わってきたが、各選手の経験、出身、意欲などはそれぞれ異なり、日本のそれとも大きく異なる。その中で自身の日本人というアイデンティティを大切にしつつも、各人にとって何が最適か、ひいてはチームにとっては何が最適化を考えながら自分の役割を定義し、行動する経験は、日本では得難い経験だったと感じる。
・自身の志向、ビジョンが明確になった
留学を通して、客観的に自分を見つめる機会が増えたことで、将来自分がどのような働き方をしたいか、どういう人間になっていきたいかというビジョンが明確になった。
〇留学準備の反省点
・語学の準備不足
留学開始時点の英語力(特に会話力)が高いほど、有益な活動が出来ると感じる。リスニング、表現の拡充などを中心に留学前にもっと英語力を高めていけばよかったと感じた。
・目標の明確化
留学開始時点で、留学の目標を明確に言語化できていなかった。開始後に徐々にクリアにしていったが留学までに自身の目標をはっきりと言語化できる状態にしておくべきだったと感じる。
〇後輩へのアドバイス
 まずは留学する目的、目標を明確に言語化しておくことが大事だと思います。そうすることで留学中何をすべきか、将来にどうつなげていくかもクリアになり、有意義な活動につながっていくと思います。私の場合は留学前は漠然と「価値観を広げたい」「これまで経験してこなかった環境で生活したい」と考えるだけでしたが、留学中に「日本人というマイノリティとして集団の中で活躍していきたい」というビジョンが見つかったことで、課外活動でも積極的にリーダーを担ったり、自身がやるべきことがはっきりしていきました。そのため、留学中も自分と向き合い続けることが有意義な留学の第一歩になると思います。
 また、抽象的なアドバイスにはなりますが、何事も積極的に挑戦することをおすすめします。留学に行くか迷っている人は可能なら是非行ってみて欲しいです。また、留学をすると決めている人は未経験のこと、忙しい中でやるか迷っていること、自信のないことにも挑戦するといいと思います。留学先での活動は非常に新鮮で知見や価値観、可能性を広げる絶好の機会です。慣れない環境下で新しいことに挑戦するのは勇気が必要ではありますが、何事も積極的に挑戦することで必ず成長できるので、興味のあることや偶然機会が巡ってきたことなど、色々積極的に取り組んでみてください。

留学で得た3つの学びと大きな自信

ノッティンガム・トレント大学(英国)Nottingham Trent University

K.Mさん(渡航時 経営学部2年)2025年9月~2026年5月

 今回の留学を通して得られたことは、大きく三つあります。
 第一に、ネットワークとフットワークの軽さです。教授や外部講師に自ら話しかける経験を重ねる中で、待つのではなく自発的に行動することで初めて機会が生まれると実感しました。私は外部講師の特別講義やCareer Fairという様々な企業の人事部との交流イベントに参加した際に、必ず出会った方に話しかけに行きLinkedinでつながることで地道に人脈を拡大するようにしました。そのおかげで、思わぬインターンのチャンスが舞い降りたり、今後の自分の卒業研究に役に立つようなお話を聞くことができました。人脈の構築、そしてそれを叶えるためのフットワークの軽さが非常に重要であると実践と共に学ぶことができたのが今回の留学における大きな収穫です。
 第二に、イギリスの厳しい雇用社会の実態を肌で感じ、理想のキャリアと自分の市場価値とのギャップを冷静に見極める視点を得られたことです。イギリスで雇用機会に恵まれることは非常に難しいと現状を目の当たりにしました。大学との約束で自分はアルバイトには挑戦しませんでしたが、クラスメイトの多くは働きたくても雇ってくれる場がなかなかないと頭を抱えていました。留学先では自己分析の実践とキャリアアンカーについて触れる機会があり、理想のキャリアを追求するうえで重要な考え方、今後のスキルアップに向けた計画等を学んだ一方で、現状は仕事を選り好みするような余裕はなく、妥協なくして仕事にありつくのは非常に困難であるというギャップを発見しました。
 第三に、マーケティングの本質はデータに基づく深い顧客理解にあるという気づきで、マーケティングコンペティションへの参加を通じてこの学びが確信へと変わりました。
 さらには、授業で「とにかく最初に発言する」ことを意識した結果、積極的な姿勢を評価してもらえ、大きな自信につながったことも良かったです。日本語教師ボランティアやCareer Fairなど、様々な課外活動に積極的に参加したことで、新しい興味関心や強みを発見できたことも大きな自信につながっています。
 反省点としては、極度の円安を甘く見ており、渡英前にもっと具体的な生活費のシミュレーションをしておくべきでした。また、マーケティングに特化したプログラムであったため経営管理については個々の学びを統合的に考察する時間を十分に確保できず、その点は今後も継続的に深めていきたいと感じています。
 後輩へのアドバイスとしては、興味を持ったら考える前にまず行動してみること、そして語学力の向上だけでなく、現地の物価や生活コストについても渡航前にしっかり情報収集しておくことをお勧めします。加えて、具体的ですがイギリスの学生は皆毎年度居住場所を変えます。その分競争が激しく、めぼしい学生寮は前年度12月ごろから早いもの勝ちで取られていきます。交換留学が確定してからではなく、早いうちから滞在したい寮を探しておくと良いかもしれません。

留学生活で育まれた自立心と行動力

エジンバラ大学(英国)University of Edinburgh

Y.Rさん(渡航時 都市科学部3年)2025年9月~2026年5月

 ビザや航空機、寮、医療など、すべての手続きを自分で行い、常に自分の身を自分で守らなくてはいけないという緊張感があった。英語が思った以上に伝わらず、授業や買い物などの日常生活、つながりづくりなど様々な場面で非常に苦労した。本当につらいことだらけであったが、そうした生活を生き抜く中で、以前よりも自立して物事を考え、行動する力が付いたと思う。
 生活面では、1人で海外に行くための手続きがこなせるようになった。以前SVに参加した際は、先生や先輩方の力を借りて保険や入国のための手続きをやっていて、1人でこなすことは想像できなかったので、大きな成長だと思う。
 学習面では、毎回のリーディング課題や中間・期末の数千語にわたるレポートに取り組むのが非常に大変で、悩むことも多かったが、すべてを終わらせたときに大きな達成感を得ることができた。社会学や人類学は日本でもすでに学習していたが、毎週数本の文献を読み、丁寧なレクチャーを受ける中で、専門知識や、筆者の主張と理論を理解し、それに基づいて他の事象と関連付ける基礎学力が向上したと思う。内容も既知のものとは異なり、例えば理論、法、それらと実社会のズレなど様々な視点から「権利」について学んだり、国家の政策や国際支援、メディア、知識が誰を包摂し、誰を排除するものなのか批判的に検討する視点を学んだり、世間で「合理的」とされる価値観とは異なる価値観を発見する調査方法としてのエスノグラフィについて学習し、国際開発や医療、国際法などにおける権威的な価値とローカルな価値のぶつかり合いの中でエスノグラフィをいかに活用できるか学んだり、学問や社会制度、「合理性」が西洋中心に構築され、それがグローバルに広まってきたことを批判的に検討し、現在の人種差別やパレスチナで起こっている内戦をその歴史から地続きにある構造的な問題として取り上げるポストコロニアル研究を深く学んだり、世界秩序をリードしてきた大国としての歴史と帝国主義的な歴史への反省が強く反映されたイギリスの社会科学らしい学びを得ることができた。今後の学習の中でも、当たり前だと思っている価値観がどのような歴史の中で生まれてきたか、どのような排除を生み出しているか、という観点を大事にしたいと思う。
 また語学について、そうした大学での学習や、友人との会話から、4技能をバランスよく向上させることができたと思う。またその他の場面では、誰もやるべきことを示してくれないことと、「せっかく海外にいるのだから」というプレッシャーがあったことで、どのように時間を過ごしていくべきか非常に苦労した。普段の大学の勉強をしながら、とりあえず興味を持ったものに積極的に出向くことで、様々な人やモノに出会うことができた。近所の教会に通い、そこで様々な人と出会って、日常的な居場所になったし、イースターの休日やインターナショナルイベントではホームパーティーにも呼んでいただいた。居場所があることの大切さを学んだし、「神のいる世界」を信じる人びとの自分とは異なる物事の考え方や判断の仕方に出会い、伝統的なものとは異なるリベラルな教会の実践についても知って、自分の考え方が広がった。フードバンクのボランティアも手伝させてもらい、現地の貧困問題、特に移民・難民の方の貧困問題について知ることができたとともに、そうした人々の存在をありのままに受け入れ、安心できる居場所をつくろうとする教会のボランティアさんたちの志を知ることができて、非常に勉強になった。教会とは別に数カ月参加していた難民支援のコミュニティボランティアでは、同じ外国人の立場として難民の方々と接し、同じエスニシティの人々の間にしか居場所がない居心地の悪さにすごく共感するとともに、単に「かわいそう」だけではない、祖国の家族のために新しい場所に馴染み、成果を挙げようとする同じ頑張る人間としての彼らを知ることができた。こうした継続的なものだけではなく、興味に従って行動する中で博物館や美術館や素敵なコミュニティ施設、様々なものに出会うことができてよかった。
 また自分が社交的でないことや、言語の壁もあり、はじめから友達をつくるのにはすごく不安があったが、最終的に素敵な友人をつくることができてよかった。1人すごく親しい友達ができ、彼女とはお互いの国のことや、政治の話を多くして、有意義な時間を過ごした。彼女のおかげで今も国際ニュースを追う習慣ができている。「日本語を勉強したいと思う」「日本に行ってみたい」「来年もYNUからの留学生を楽しみにしてる」と言ってくれた友達もいて、自分が日本や横国と他の国・大学をつなぐことができたようでとてもうれしかった。出国の時に本や小物をプレゼントしてくれた友達がいたり、将来日本や相手の国で会う約束をした友達もいて、すごく大切なフレンドシップを得ることができたと思う。楽しいこともつらいこともあったが、最後に歩いたエジンバラの街ははじめて着いたときとは違い、友達との思い出や私自身が頑張ってきた時間を思い起こさせるもので、留学を通してたくさんのものを得たんだなと思った。
 反省点はやはり語学で、特に日常会話のためのフレーズや瞬間英作文など話すための学習をしておくべきだったと思う。でも一番は語学力の低さにコンプレックスを持ってしまっていたことで、私は語学力、学習量、留学に対する意思や留学を通して得られるものなど、様々なことを他人、特に他の日本人と比べてすごく追い詰められてしまい、精神的にすごくしんどかったので、自分の語学力や、どのくらい頑張っているか、留学先で何を手に入れるか、そういったことを過度に気にせず、他の人と比べず、1日1日目の前にあることに向き合い、自分のペースで積み上げていってほしいと思う。あと若者は、交通費・文化遺産・パフォーマンスなど、様々なことに割引が適用されて、安く楽しめるものが多いので、よく情報を調べて積極的に利用してみてください!

多様な人々との出会いが広げた異文化理解

ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学(イタリア)Ca' Foscari University of Venice

H.Nさん(渡航時 経営学部4年)2025年9月~2026年2月

 個人的一番は人との出会いかと思います。今回の留学を通して、困難も不自由も不安も大きかった分、人のやさしさを身に染みて感じました。日本の生活では、日本語が通じるし、大学も公共交通もスーパーもシステムが分かっている分、人の助けを必要とする場面が多くはありませんが、イタリアでは上記の全てがわからないため、シェアハウスの友人や、大学の友人、現地の友達、その場にいる人など、多くの人に助けてもらいました。また、勝手がわからないことや、様々トラブルで、不安や孤独感を感じることも多く、その分他の人との関りがとても心の安らぎにつながっていました。また、長さだけでは測れない人間関係の深さを感じることができたかなと思います。それぞれの友人と分かれるたびに大泣きをし、空港でも虚しさに襲われ、どれだけ出会った人たちが好きだったのかを身にしみて感じています。不安もあるし、最初は一人ですが、その分人のことを大切にできるようになるかもしれません。
 二つ目は異文化体験です。異文化を大きく分けると、食、人、その他になるかなと思います。幸いなことに、イタリア人3人とシェアの家に住んでいたため、毎食毎食、何を作っているのか教えてくれたり、食材を見せると、食べ方を教えてくれたりしました。また、イタリアは特に、地域ごとの名産がはっきりとしているため、国内の旅行に行くたびに、何が名産なのか、何を見るべきか、教えてくれました。ちなみに、生ハム!は生ハムとして置いていません。プロシュットやスペック等、しかも、熟成の時間も異なります。ちなみにハモンはスペインなので、イタリアでは見かけません。(笑)
 人に関しては、他の項目でも記入しましたが、初対面に対して臆しない人がほとんどです。個人的にはとても大好きな特徴ですが、1聞くと10返ってきて、プラス1-3は聞かれます。お店の店員さんが典型ですが、おすすめを聞くと、何が好きか、あれは好きかこれは好きか、飲み物は何か、どっから来たのか、何をしているのかetc聞かれます。暇だとほぼ全部聞かれますが、後ろに人がいても、1-2は聞かれます。とてもフレンドリーにしてくれるところや、楽しそうに働いているところがとても素敵です。また、普通に飲みながらご飯を食べていたら、いきなりどこから来たの?と聞かれて、話し始めたり、壁のメニューを眺めていたら、これがいいよと教えてくれたり、本当に素敵です。ちなみに、一番仲良い友達は、飲み屋で働いていた店員さんで、よくお店に遊びに行っておりましたが、その人がお店を辞めてからも仲良くしてくれて、誕生日パーティに混ぜてくれたり、送別会を開いてくれたり、しょっちゅうどこかで飲んだりしました。そこからいろいろな友達を紹介してくれました。不思議な経験でしたが、とても楽しかったです。また、もう一点、時間にルーズな人が多いといわれるイタリアですが、私個人の結論として、”今”を優先しているから、時間にルーズなのかも、と思っています。朝、ご飯を食べているときに、何かを聞くと、とても丁寧に教えてくれます。おそらく後ろに何かあるだろうからそんなに丁寧にしなくても、!と思ったりもしますが、目の前の今、を大事にする国民性なのかな?と思っています。
 

スキル・内面の成長と自信の獲得

オストラバ工科大学(チェコ共和国)VSB-Technical University of Ostrava

M.Aさん(渡航時 経営学部2年)

 文字では伝えきれないほど多くのものを得て帰ってきました。留学を決めた動機は英語力向上でしたが、私の英語力は想像以上に上達しました。多くの国から留学生が来ており、彼らはそれぞれ母国語のアクセントがあります。加えて大学内に日本人がいなかったので、英語を話すことに恥ずかしさを覚えなくなりましたし、留学中はそんなことを気にしていたら生きていけません。今では、英語でのコミュニケーションが大好きになりました。日本語より率直で、距離を縮めやすい言語です。非言語コミュニケーションであるハグやキスも沢山覚えました。他人の体に触れることは心の距離を近づけるとても良い方法です。
 内面も大きく成長しました。変化を恐れないようになり、何事にも挑戦しようという態度を手に入れました。むしろ今は、変化を好むようになったほどです。以前の私は変化を必要以上に嫌う性格だったので、自分自身に驚いています。自分により自信が持てるようになり、他人と比較する癖が減りました。オストラバやヨーロッパののびのびした環境によって、精神的余裕を得たように思います。日本人のいない環境で9ヶ月過ごしたことで、自立できました。日本文化紹介イベント(Japan Fillp)を企画・運営するなど、リーダーシップを発揮する場面も多くありました。日本ではリーダーを務めることに慣れていましたが、英語でもできるという自信がつきました。
 反省点としては、郵送した荷物の内容です。新品のものを入れると高額の関税がかかります、もっと下調べしておくべきでした。また、日本の食品やおもちゃをもっと持っていけばよかったです。もちろん私のためではなく、日本文化を友達と楽しむために、です。
 留学を迷っている人へ、留学は人生観を大きく変えてくれます。学生時代に海外で過ごすことで、視野が広がり、将来の描き方も変わります。様々な国の文化に触れ、互いを尊重し合いながら生活することで、スキルだけでなく内面も成長します。「互いを尊重」なんてありがちな言葉ですが、本当に実感します。ぜひ、少しの努力をもって踏み出してみてください。ちなみに、私は二年生の秋学期から留学しました。理由としては、就活を他の日本人学生と同じ時期に始めて4年で卒業したかったからです。正直にいうと、留学経験は良いガクチカになるだろうと期待していたところもあります。結果、2年で留学してよかったと思っています。海外や国際的な環境で働きたいと思うようになり、就活も海外との関係に注目して業界や企業をリサーチしています。3年で留学していたら、将来への不安やリアリティは大きかったと思うので、早いうちに留学に行ったのは、人生の方向性を定められたという意味でもよい決断だったと思います。そして、ぜひチェコを、VSBを選択肢に入れてみてください。他のヨーロッパの国と違い、その土地の言語(チェコ語)を学ぶ必要はありません(といってもあいさつ程度は絶対にできた方がいいですが)。英語のネイティブがいないので、様々なアクセントに触れることができるし、英語に自信がなくても何とかなります。物価も日本と同じ程度で生活しやすいです。
 留学に行く人へ、勉強に力を注ぐのは前提ですが、同時に人とのコミュニケーションを大切にしてほしいです。違う文化、考え方、言語を持つ人たちと関わることが、成長への大きな糧となります。視野が広がり、柔軟になります。辛いことは絶対にあります、ホームシックにもなるはずです。でも、そこでくじけず人と関わっていってください。
 VSBに行く人へ、最高の選択です!落ち着いていて美しい、本当にすてきなまちです。横浜と比べればとんでもなく田舎で、「退屈なまちだ」と文句を言う留学生も多くいます。確かに娯楽施設は少ないですが、「まちを、日常を楽しもう」という心意気があればいくらでも魅力的にうつります。自然とスーパーと古着屋とカフェとパブは豊富にそろっています。やることが少ないからこそ、お金を使わない楽しみ方を知ることができます。人と深く触れ合うとても良い場所です。楽しんでください!