私は留学をしたことで、出会えなかった人々との出会いやインターンシップなどの経験を得られることができました。特に、留学の1番の目的であった言語能力の向上という点を達成することができ、非常に満足のいく留学生活を送れたと考えます。タイは東南アジアの国々に近く、国内旅行も安価な値段でいけるということもあり、さまざまな場所に出向き、文化に触れたことで、新たな価値観や物の見方などが変化しました。タマサート大学は受け入れている交換留学生も多いため、交換留学生用のイベントが多数用意されており、現地の友人などを作るハードルも低いと感じます。さらに、タマサート大学に来る留学生はアジアに興味があり、来る生徒が多いため、アジアや欧米などの区別がほとんどなく、留学をしているという実感ができると思います。大学の授業では全て英語で行われ、1クラスの人数も20人から40人と少人数のため、教授との距離が近く、積極的な発言が求められました。こうしたこともあり、英語で話すことの抵抗を減らすことや、英語でのプレゼンテーションの方法などが身につくのと同時に、日本にいた時と比べ積極性が増したと考えます。そして、さまざまな文化の友人と話していく中で、交換留学をしている人は行動力が自身と比べ段違いにあり、刺激を受けました。将来の話はみんな前向きに話しており、自身の将来について見つめ直す良い機会ともなりました。
 一方で、留学準備の反省点においてはもう少し言語ができる状態にしておけばよかったと感じます。今回の留学では、日常生活がタイ語、学校の授業は全て英語で行われたのですが、リスニングの面は大丈夫でも実際に使うとなると、授業での学術的な発表や自然な会話という面で少し困難がありました。そのため、留学前から言語の学習は怠らずに行ったほうがいいと感じました。留学生活中は日本と比較し、アルバイトなどがないため自由な時間が多く、その自由な時間を無駄に過ごさないようにすることが肝心です。私は2学期目からは授業がない日のインターンシップを始めましたが、1学期目は生活に慣れてからは暇な時間も多くあったため、もう少し資格の勉強などに励めばよかったと反省しています。インターンシップを始めてからは海外においての日系企業の現状やタイで起業した日本人など様々な方に会うことができ、非常に勉強になりました。
 私は3年生からの留学をしたため、就職活動と被り、留学生活を充実させたいという思いから、卒業を延長することにしましたが、中にはオンラインで就職活動を進めている友人もおり、両立は大変だとは思いますが、4年間で卒業したい方も可能です。結論として、反省点もありますが、全体的には満足のいく留学生活が送れたので、留学先としてタイはとてもおすすめします。

 主に生活面では生活力、トラブル対処力、コミュニケーション能力、マルチタスク能力を身につけることができた。
・生活力
日本にいた頃は実家暮らしだったので初めての一人暮らし経験だった。初め自炊や家事と現地の新歓イベント・授業を両立することが大変だったが、徐々に慣れていき、新たなレシピに挑戦したり、現地ならではの食材を買ってみるなどの余裕が出てきた。フラットメイトを含め、生活面でのプチ情報(安く買える店や新鮮な店)を共有するなどして協力しながら生活できた。 
・トラブル対処力
留学中に幾度となくトラブルが発生した。寮の洗濯機が壊れて洗濯物が取り出せなくなった、シャワーのお湯が出ない、旅行中にバスが立ち往生して10時間以上遅れて翌朝に到着した、期末期間にパソコンが壊れたetc…。初めはトラブルが気になって他のことをしている際もかなり気になってしまっていたが、だんだん「自分のコントロールできること」と「自分ではどうにもできないこと」の線引きが上手くなり、前者の自分でコントロールできることだけやりきって、自分ではどうにもできないことは他人に任せようと思え、気持ちの切り替えが上手くなった。
・コミュニケーション能力
言葉の壁だけではなく、文化の違いもあるので、会話する際は「自分にとっての当たり前が相手にとって当たり前とは限らない」ということを意識していた。特に日本をはじめとする東アジアのハイコンテクスト文化と欧米中心のローコンテクスト文化の違いを感じることが多かった。
・マルチタスク能力
留学と並行して就活も行なっていたので、たまにテスト期間と就活期間が被ってしまうことがあった。また、ヨーロッパを旅する・友人と遊びに行くといった娯楽も積極的に行なっていたので、必然的に優先順位をつけて行動することが求められた。結果的に何個かのことを並行して行うことが上手くなったと感じている。

 留学で得られたこととしては大きく分けて3つあると思います。
 1点目は関係構築の仕方です。最初のセメスター時はwelcome partyで会った友達と挨拶をするくらいの仲に留まってしまい中々関係を構築することができず苦しみました。次のセメスターでは周りの留学生がどのようにして友達を作っているのか聞いてみたり、見て盗み、①相手の名前を聞いたら必ず忘れないようにメモする②趣味の話やお互いの国の文化についてなど、自分から話題を出せるようにする③初めて会った時に必ずSNSや連絡先を交換してハイキングやランチの約束をするということを気を付けてみました。自分が英語が不得意なのもあり、言葉の壁があるからこそ、自分から積極的に「あなたと仲良くなりたい!」と伝え続けることが大事なのだと感じました。
 2点目は「今」そして「リアル」を大切にする習慣です。初めてスイスに来た時に驚いたのが歩きスマホをしている人、電車など交通機関の中でスマホに夢中になっている人の少なさでした。スイスに限らず、欧州の人の多くが目の前の景色や雰囲気、人との時間など「リアル」を大切にしているなという印象を受けました。毎日積極的に外に出て外の空気を吸い、カフェで本を読んだり図書館で勉強したり、今を大切に充実した時間を過ごしている人々を見て、だらだらとベットでSNSに釘付けになったり動画サイトに夢中になっている自分を恥ずかしく思いました。それからは「今」自分がすべきことは何か、と時間を有効活用できるよう考えたり、ネットの情報だけを鵜呑みにするのではなく、自分で足を運び、感じたこと・考えたことを文字に落として自分の中に情報として取り込むことを意識していました。その結果、自分の今生きている時間の大切さや自分の五感の大切さを学ぶことができたと思います。
 3点目は自分の人生に責任を持つことの大切さです。私自身就職活動と留学を同時並行して行っていたのですが、留学生枠で就職活動のイベントに参加すると、正規留学をしている日本人の子たちとも仲良くなることができました。自分の人生に対して、長い目で見て、真剣に考え続ける友達がとてもまぶしく見えました。そこから、この留学は自分の人生に対してどんな意味・意義を持っているのか、将来自分はどんな人間になりたくてそのためには何をしなくてはいけないのか、どんな仕事に就くべきなのか、沢山考えました。自分の今までの人生、そしてこれからのキャリア・ライフプランを考える大きな転機を得ることができたなと思い、出会ってくれた友達全員に感謝の気持ちでいっぱいです。

 ありきたりな表現だが、新しい土地で、様々な文化、考えを持った友人や先生たちとの出会いがあったことだ。性別、年齢、国籍、全てが異なる人と出会い、対等に会話をして、人生が何通りもあることを肌で実感した。現地での出会いは自分の一番の想い出であり、留学して良かったと思える最大の理由である。同時に、日本という国を外から見たことで、良い点、悪い点含めて「日本」という国や「日本人」について改めて考えられた。特に、食べ物や交通機関、テクノロジー、清潔さなど、日本がどれだけ素晴らしい文化や技術を持っているかを実感した一方で、日本社会の働く環境や教育現場などドイツと大きく異なり、普通ではないことを意識させられた。また、自分が持っていた「ドイツ」へのイメージが完璧に正確ではないことに気付き、自分がどれだけドイツを知らなかったかも実感した。ドイツといえば、ビール、ソーセージ、サッカーというイメージを持つ人が多いと思う。実際に間違ってはいないが、ビーガンの友人は全く肉を食べず、様々な人種が混ざっていることで、宗教的な理由でアルコールを飲まない人もいれば、その理由以外でもアルコールを飲まない人もいた。ある国籍で物や人を見たり、典型的なイメージを持ったりことが時に危険だと実感した。
 不慣れな環境で経験を積もうと行動し、それを純粋に楽しむことが出来たのは自分の自信やコミュニケーション能力の向上に繋がった。授業を受けるのはもちろん、ヨーロッパを一人で旅行したり、ドイツの現地の学校や日本人学校で授業を視察したり、アルバイトをしたり、自分がしたかったことに挑戦出来た。全てが上手くいったわけではない。振り返れば留学準備は上手くいかないことの方が多く、ドイツは第一希望ではなかったし、奨学金も思っていたように受給出来なかった。留学中は、周りの留学生がとても自信にあふれているように見えたり、自分が留学生活の中で何を得ているのか分からず悩んだりする時もあった。ただ、留学を通してそのような自分の失敗や挫折を自分自身でプラスのことに変えられるように努められたことに満足している。人と異なることに抵抗をあまり感じなくなった。
 友人や先生との出会いは、言語の面白さに気付くきっかけにもなった。もともと言語自体には興味があり、新しい言語を学ぶことは好きだったが、使う「言語」によってコミュニケーション方法がどう変わるか、どのように言語が人に影響するか、を考えるようになった。また、今までは「完璧に話さなければいけない」という意識があったり、自分の日本語訛りがある英語に引け目を感じたりしていたが、インターナショナルな場所で言語能力の差や母語に関係なく、お互いのことを知ろうとし、英語を手段として使う楽しさを知った。実際、訛りがあっても、英語力が十分であれば相手の話していることを理解できるし、自分が話していることも理解してもらえる。ドイツではほとんどの人が第二言語として英語を使用していて、どのように相手が英語を学んできたかを知ることが出来るのも魅力の一つである。

 留学で得られたことについて、大きく二つあります。一つ目は、自分の世界が日本だけでなく海外にまで広がり、視野が広がったことです。同じ寮に住んでいた留学生や同じ授業を取っていたクラスメイトなどと友達になり、互いの文化について話すことで、世界のことが身近になり現実として受け入れることができました。それによって気づかないうちにグローバルな考え方が身につき、日本にいた時より視野が広がりました。また、共通語である英語を話せるようになったことで、比較的どこへ行ってもコミュニケーションが可能で、得られる情報も格段に増えました。留学当初の目標としてグローバルな人材になりたいと思っていましたが、自分の理想としていた姿に近づけたのではないかと感じます。
 二つ目は、度胸がついたことです。留学先で生活をする中で、様々なアクシデントが発生しましたが、その都度対処したり、周りに助けを求めることで、解決してきました。それによって大抵のことは解決することができるというマインドセットになり、自信をもって行動することができるようになりました。また、普段日本では行う機会が少ない英語でのプレゼンテーションを通じて、見せ方や伝え方を学びました。外国語だけで話すというのはかなり度胸がついた要因の一つであると思います。
 基本的には、少人数の留学生用に行われている授業に出席し、大学寮に戻り友達をご飯を食べ、スポーツをしたり空きスペースで集まって話をして平日は過ごしていました。休日は課題をやったり、電車に乗って観光をしたりして過ごしました。学期の最初の方は新入生用にイベントも多くあるため、参加して友達を作ってました。自分は特に、地域のハンドボールチームに参加したく、連絡を取って練習に参加していました。大学同士での公式試合では、選手として募集されたため、海外で初めての公式試合に出ることもできました。クリスマスでは学校が休みになり、いろんな場所でクリスマスマーケットが開かれるため(日本の祭りのように)現地のクリスマスを楽しみました。学期が変わると、半年で帰る友達も多くいたため、最後のひと時を大切にしながら、次の学期への準備をしました。新学期では少し生活に慣れてきた部分もあったため、時間があるときは一人で他の都市へ観光しに行くこともありました。また、意外と一人でいる時間が多いため、一人になった時に何をするかも重要かもしれません。

(グローバル推進課 留学交流係)