「留学する」とはどういうことだろう。

単に、自分の母国語ではない言葉を使いながら、違った文化の中に身を置いて勉強するということなのだろうか。確かに、外国語を使わざるを得ない環境は、多少なりとも語学力のレベルをアップさせるだろうし、その国の文化や暮らしを自分の感覚を通して知ることにつながってくる。

しかし、留学で得られることはそれだけではない。

これまで出会ったことのない様々な価値観を知ること。自分は何者であるかを発見すること。今後自分がどうやって生きていくのかを見つけること。世界を見渡しつつ自分なりの主張ができるようになること。 そして何よりも今後数十年にわたる「つながり」をつくること。

横浜国立大学が用意している短期から長期までのいろいろな留学プログラムを利用して、未来への一歩を踏み出そう。

メッセージ

横浜国立大学学長 梅原出

横浜国立大学学長 梅原出

横浜国立大学学長 梅原出

 YNUは、現実の社会との関わりを重視する「実践性」、新しい試みを意欲的に推進する「先進性」、社会全体に大きく門戸を開く「開放性」、海外との交流を促進する「国際性」を、建学からの歴史の中で培われた精神として掲げています。これらの精神を具現化するものとして、積極的な留学生の受け入れ、学生の海外派遣を重視しています。すなわち、海外の研究者や学生とのコミュニケーションを真に深めることで、外国語の学びだけではなく、科学技術や社会経済などに関する自分の専門分野に立脚し、人間の多様性を理解した上で、自らの考えを主張し、議論することが求められるため、これらの精神を涵養できると信じているからです。YNUの同窓生の中には、各方面で国際的に活躍されている卒業生が多数いらっしゃいます。このようなYNU海外ネットワークに参加できることは、将来、社会に出てから必ず活きてくるでしょう。
 YNUでは、1−2週間程度の短期滞在から長期の交換留学までいろいろなプログラムを用意しています。ぜひ、一歩踏み出して下さい。

国際戦略推進機構長 田名部 元成

国際戦略推進機構長 田名部 元成

国際戦略推進機構長 田名部 元成

留学することは、多様な世界を知る意義深い方法のひとつです。私たちは、地域社会や大学、SNSなど、異なる重層的な世界を行き来し、それぞれと対話しながら生活しています。しかし、初めて触れる世界では、その世界における常識が理解しにくかったり、受け入れがたいことも多いものです。異なる価値観を遠ざけるのは簡単ですが、果たしてそれが良いことでしょうか。
多くのネットメディアでは、似た価値観を持つ人たちが集まり、閉鎖的なコミュニケーションが繰り返されることが指摘されています。そうした環境では、自分の意見が一般的だと感じやすくなり、他の視点に触れる機会が減ってしまいます。しかしながら、多様な価値観を持つ人々が共に生きるこの世界で、持続可能な社会を築くためには、他者を理解し、尊重し合うことが必要不可欠です。留学は、異なる文化や価値観に直接触れ、自分自身の考え方を再評価する絶好の機会となることでしょう。
留学中は、日常生活を通じて、これまでの自分の常識を解きほぐし、新しい視点で物事を捉え直す知的挑戦が求められます。留学を終えたときには、当たり前だと思っていたことが新しい視点から見直され、自分の成長を実感できるでしょう。留学は、皆さんにとって大きな成長のきっかけとなり、視野を広げる素晴らしい機会です。
とはいえ、留学に対する不安もあるかと思います。生活面の心配や、卒業やキャリアプランに対する不安もあるでしょう。本学では、数日間~数ヶ月の短期間のプログラムから半年~1年の交換留学まで、様々な留学プログラムを提供しており、留学説明会や留学経験者との相談の場も設けています。さらに、安全性も十分に確保されており、渡航前や渡航中のサポート体制も整えています。
皆さんが留学を通じて、自分の世界を広げ、大きく成長することを心から期待しています。ぜひ、この機会を活かし、新たな世界に飛び立ってください。私たち教職員は全力でその挑戦を支援します。

(グローバル推進課 留学交流係)